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story桃農家をめざして
結婚早々、10年間勤めた会社を辞め、知り合いのいない地で新規就農。
ユンボで山を切り開き、植えた桃は枯れ、イノシシに倒される。
人と地域を結ぶ桃園を目指して奮闘する杉原造桃園のこれまでとこれからのはなし。
「誰にもわからない病気」
1年目に植えた50本
泥まみれになりながら、山を開拓すること1ヶ月。ようやく、桃園となる山の全貌が見えてきました。急斜面が多く、桃の栽培にぴったりとは言えませんが、とにかく苗を植えて1日も早く桃農家としての一歩を踏み出したい、そう思って頑張ってきました。切り開いた土地に、方々からどうにか集めた苗木を50本を植え、研修1年目のお正月を迎えました。
桃の苗木は通常なら1年ほど前からまとめて注文しないといけないのですが、開墾できた土地に植える50本を知人などのツテを辿り、どうにか集めました。この時、来年植えられたらいいなと思い本数も決めずに来年頼みます!と伝えていたことが、後々降りかかる大ピンチから救ってくれることとなります。
落ちる葉、枯れる桃
春に開花を迎え、枝が伸び、葉が茂って桃の木らしく成長してきました。根元には藁を敷き詰め、除草、追肥、消毒、剪定など1年目もやることがたくさんあります。
今冬の定植を目指して、手入れを続けていた9月のことです。いつものように、朝、桃園に行くと、桃の葉がたくさん落ちて散らばっています。苗木の周りにまるで敷き詰められたよう。病気か?虫か?急いで先生に見てもらいましたが、先生もわからず、岡山県の農業研究所に相談しました。研究所から多くの人が調査にきてくださいましたが、結局、原因はわからないとのことでした。植えた50本ほぼ全てに病気があり、手のうちようはありませんでした。
謎の病気の木々は切り倒すしかなく、全ての行程がまた振り出しに戻りました。マイナスから始めて、ようやくプラスにいっぽ進んだはずでしたが、ここでもう一度ゼロからの出発をしなくてはならないことになりました。
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